review 0038 : フローラ チェリジア / ゲラン
【香水名】 フローラ チェリジア / FLORA CHERRYSIA
【ブランド名】ゲラン / GUERLAIN
【発売年】2019年
【パフューマー】ティエリー・ワッサー / Thierry Waaer
【香りのノート】フローラルシトラス
【香りのポイント】ベルガモット、ウォーターメロン、ナシ、チェリーブロッサム、ローズ、ヴァイオレット、ホワイトムスク、ウッディノート
【レビュー対象商品】 オーデトワレ 75ml 8,900円(本体価格)
※レビュアーが実際に試香した製品のみ記載しています。価格はレビュー当時のものです。
ゲランのアクア アレゴリア シリーズ。それは、豊かな水に潤された自然が生み出す香り。
1999年、4代目のパフューマー、ジャン=ポール・ゲランによってクリエイトされ、5代目パフューマー、ティエリー・ワッサーにによって新しい高みへと引き上げられたアクア アレゴリア。そのインスピレーションの源は、庭園でした。自然の美しさと様々な天然素材の香りへのオマージュとして誕生したアクア アレゴリアは、パフューマーの自由な感性で天然香料をユニークに組み合わせて使うことで、気分やシーンに合わせて気軽に使える、軽やかでありながら洗練された香りが人気のコレクションです。
今年、2019年は発売から20年となる記念の年です。発売以来、毎年新たな香りがラインナップに加わるアクア アレゴリア。ボトルのスプレー部分のスタイルが変更になったり、ディスコンになってしまった香りもありますが、2019年現在のラインナップは以下の通りです。
『フローラ チェリジア』2019年
『ローザ ロッサ』2018年
『テアズーラ』2018年
『パッシ フローラ』2018年
『リモン ヴェルデ』2018年(復刻)
『ベルガモット カラブリア』2017年
『ペラ グラニータ』2016年
『マンダリン バジリック』2007年
『パンプルリューヌ』1999年
『ハーバ フレスカ』1999年
今年、新しくシリーズに加わった『フローラ チェリジア』。ティエリー・ワッサーは「香りのイメージのインスピレーションは桜の時期の日本です。桜の絵をぼかしてパステルで描いたかのように詩的な情景を表現しました」と言っています。満開の桜が咲き誇る川沿いの並木道。川面に広がる桜の花びらの絨毯を眺めながら、甘酸っぱい桜のカクテルを味わう、おしゃれに楽しむ桜です。
軽やかなオーデトワレはトップノートがとても大切です。ゲランの香水に使われる香料の中でも、ジャン=ポール・ゲランが自ら直接買い付けに出かけるほど大切にしているベルガモットは、ウォーターメロンの香りと共に心踊るようなトップノートとなり広がります。チェリーブロッサムとローズの香りは、ナシの香りの瑞々しさと共にアクアティックなニュアンスを持ち、ヴァイオレットとホワイトムスクで和やかな余韻へと続きます。ラストノートには穏やかなウッディノートも現れるので、男性がつけても甘くなり過ぎません。桜の下のデートに恋人と二人で一緒に纏ってもステキです。
レビュアー 地引 由美 Yumi JIBIKI 2019年3月