La causette parfumée vol.24
『La causette parfumée ラ コゼット パフュメ – 香りのおしゃべり会 』(通称ラコゼ)第24回が、2019年5月26日(日)に公益財団法人国際文化会館(六本木)にて開催されました。
今回は、注目の新作&サマーフレグランスの紹介と、香りのコミュニケーター / Project Felicia代表の なかやま ひろ様によるアメリカのフレグランス最新事情をテーマに取り上げました。開場前の準備が整ったテーブルの上には、新作&サマーフレグランスと、日本未上陸のアメリカのフレグランスが並びます。
まず、新作&サマーフレグランスのご紹介から。今回取り上げたのは下記の 6種類のフレグランスです。
向かって右から
ラリックのレ コンポジション パフュメ シリーズの3種
『レ コンポジシオン パフュメ ピンクパラダイス 』
『レ コンポジシオン パフュメ エレクトリックパープル』
『レ コンポジシオン パフュメ スウィートアンバー』
イッセイ ミヤケ パルファムから2019年のサマーフレグランス4種の限定フレグランスの中から
『ロー マジュール ドゥイッセイ シェード オブ シー オードトワレ』
『ロードゥ イッセイ ピュア シェード オブ フラワー オードトワレ』
エタリーブル ドゥ オランジェの
『エクスペリメンタル クルーシス』
です。
レ コンポジシオン パフュメ エレクトリックパープル / ラリック
ラリックのフレグランスは、オープン一周年を記念して先日リニューアルしたラリック銀座本店の1階で取り扱われています。フロスト加工されたガラスの繊細な美しさと、テーマに取り入れた色のコードと、それにつながるゴールドのイロンデルの浮き彫りがされたチャーム。イロンデル(=ツバメ)は幸せを呼び込むと言われているモチーフです。アロマティック ウッディノートの『レ コンポジシオン パフュメ ピンクパラダイス 』、フルーティ シプレノートの『レ コンポジシオン パフュメ エレクトリックパープル』、フローラル グルマンノートの『レ コンポジシオン パフュメ スウィートアンバー』、それぞれの香りは透明感がありながらゴージャスです。
レ コンポジシオン パフュメ スウィートアンバー / ラリック
続いて、イッセイ ミヤケ パルファムの2019年のサマーフレグランスを。1995年からサマーフレグランスにおいて様々なクリエイターとコラボレーションを続けてきた4種の限定フレグランスを。この夏は、パフューマー、オーレリアン・ギシャールと、カラーデザイナーのメイ・フアが沖縄の楽園、座間味島での旅の間に見つけた素晴らしいシーンを香りの物語に表現しました。
それぞれのボトルには、その香りのインスピレーションが生まれたのは、旅の何日めの何時のことだったのかが記されています。二人のアーティストの魂が経験した唯一無二の旅の物語の香り。4種の香りの調香は全てオーレリアン・ギシャール。ボトルのタイポグラフィー(=テーマに効果的な文字デザイン)を含むラベルのデザインはメイ・フアが手掛けています。
ロー マジュール ドゥイッセイ シェード オブ シー オードトワレ / イッセイ ミヤケ パルファム
香りと、ボトルから受けるイメージの統一感にも注目。『ロー マジュール ドゥイッセイ シェード オブ シー オードトワレ』はソーラーウッディノート。『ロードゥ イッセイ ピュア シェード オブ フラワー オードトワレ』は、フローラルフルーティノート。嗅覚と視覚で、二人のアーティストの作品を鑑賞できるフレグランスです。二つの香りのどちらからも、溢れ出すような豊かな自然のエネルギーと幸福感、そしてアーティスティックなセンスを感じます。
ロードゥ イッセイ ピュア シェード オブ フラワー オードトワレ / イッセイ ミヤケ パルファム
次に、エタリーブル ドゥ オランジェの『エクスペリメンタル クルーシス』。「実験的十字架」というタイトルのこの香りのテーマは「常識を疑うこと」。「もしもニュートンの頭の上に落ちてきたのが林檎ではなく芳しい薔薇だったら?ニュートンは万有引力ではなく、革新的な香りの法則を発見したかも」。アップルオイルとネオローズアブソリュート、パチュリとアキガラウッドのハーモニーは、新しい視点を表現していながら、どこかチャーミングです。
エクスペリメンタル クルーシス / エタリーブル ドゥ オランジェ
さて、ここからはなかやま ひろ様による『アメリカン パフューマリー』です。自己紹介と、これまでのご活動について。また、今月のアメリカ出張のことなどからお話が始まりました。
一つのクイズから始まった、アメリカのニッチフレグランスの過去から現在までの様相。また、アメリカンパフューマリーの特徴に注目することでわかるアメリカ社会の独特のスピード感と解放感など。日米のフレグランスムーブメントの現実的、精神的相違についても、豊富な経験談と共にご考察を聞かせて頂きました。
紹介して頂いた香水はまず、ニューヨークのaroma M Perfumesの『Hana-cha』。日本文化を愛しているオーナーパフューマーのMaria McElroy のブランドです。。数あるニッチフレグランスの中でも「スーパーニッチ」と呼ばれる20年前から活動しているブランドで、ボトルに巻かれているのは友禅柄の和紙。
次に、Parfums Quartana の SixScents Perfumes から『 Les Potions Fatales Digitalis』 。ビジョナリーファッションデザイナーであるオーナーのJoseph Quartana がパフューマーとコラボレーションして生み出す香水です。パッケージの外観から、既に強いメッセージを感じます。
予定にはなかったのですが、もう一種。Parfums Quartana の SixScents Perfumes から『 Une Beauté Accidentelle 』 を試香させて頂きました。
それぞれのブランドの香りやブランドについて、ご参加の皆さまは全く予備知識は無かったのですが。香りだけでそのイメージを汲み取られた方が多くいらっしゃいました。
「アメリカのニッチフレグランスは急増していますが、実際には、緩やかで、かつ弛み無い、これまでの20年間の成長があります。」
多くのニッチフレグランスブランドのオーナーやパフューマー、さらには世界的に著名なパフューマーやジャーナリスト、イベンター、マーケターの方々と交流を経てムーブメントを体感していらしたなかやま ひろ 様のこれからの活動にも注視させて頂きたいと思います。
休憩時のスイーツはテーマのアメリカに相応しくハーシーのチョコレートと、会員様から差し入れのHUGO&VICTORのクッキーでした。有り難うございます。
なかやま ひろ様のご尽力で、ご参加の皆様にはお帰りの際に香水のサンプルをプレゼント。開始1時間前にアメリカから届いたばかりのものも含め、3種類をお持ち帰り頂きました。
なかやま ひろ 様、素晴らしいカンファレンスを有り難うございました。ご参加くださいました皆様、有り難うございました。
なかやま ひろ 様
Project Felicia:http://project-felicia.com/
ブログ「元香料会社マーケターが伝える香りの世界:https://note.mu/hironakayama
ラリックのフレグランスについて
LALIQUE
https://www.lalique.com/jp/catalog/perfumes
イッセイ ミヤケ パルファム 4種のサマー限定フレグランス『シェード オブ パラダイス』について
ISSEY MIYAKE SHADE OF PARADISE
https://www.isseymiyake.com/ja/news/4621
『エクスペリメンタル クルーシス /エタリーブル ドゥ オランジェ』について
NOSE SHOP
https://noseshop.jp/?mode=f47
『Hana-cha /aroma M Perfumes』について
aroma M Perfumes
https://aromamperfumes.com/collections/geisha-eau-de-parfum/products/geisha-perfume-hana-cha
『 Digitalis / SixScents Perfumes』について
SixScents Perfumes
https://six-scents.com/products/digitalis
『Une Beauté Accidentelle / SixScents Perfumes』について
SixScents Perfumes
https://six-scents.com/products/une-beaute-accidentelle