2月のサロンオープン DAYを開催しました
2月23日(日)にラ コゼット パフュメ サロン オープン DAY を開催しました。今回は、【「日本人のための香水」を、日本の感性とフランスのテクニックで作る】プロジェクトのクリエイター、パリ在住の渡辺 裕太(わたなべ ゆうた)氏をお迎えしました。
インドの極上のダージリン茶葉を扱うインド紅茶専門店のロチャンティー・ジャパンと鹿児島県の株式会社下堂園製造がコラボレーションしたボトリング紅茶 “The Darjeeling Moonlight TEA” を、ご参加のラコゼ会員様がお持ちくださいました。グラスにサーブしてフランス語で “Santé!” と乾杯してスタートです。
まず、ご自身のバックグラウンドの説明から、今回「日本人のための香水」をディレクションしようと考えた発端へとお話が続きます。
「日本人が香水を普段使わないのは、香水嫌いだからではなく、日本人好みの香水がないからでは」との発想から、フランス人パフューマーである ジャン=ミッシェル・デュリエ(Jean-Michel Duriez )氏とのコラボレーションに繋がるまでのストーリーをお聞きします。
そして、ANA Wonder FLY のクラウドファンディングで発表された4つの香りを試香させて頂きます。
最初は <ウッディ・フローラル> の香り。キーとなる香りは、青りんご、ヴァイオレット、シダーなど。香りのインスピレーションは「寒い冬の朝、ふと目が覚めると、窓から柔らかな、そしてほのかに温かい光が差し込んでいる。がらんとした部屋の中には、アイロンが丁寧にかけられたシャツが一枚。春はすぐそこ」。
次に<フローラル・マリン> の香り。ユリ、イランイラン、マリンノートが印象的。小説の一節が描き出す香り。「トランクをこじあけてみると、宛名はピエトロ・クレスピだが一通も出したことない手紙が、みずみずしい白百合の花にはさまれ、まだ涙に濡れたままの状態で、ピンクのリボンで束ねられているのが見つかった。」(『百年の孤独』ガルシア・マルケス、訳:鼓 直、新潮社 2006年)
そして<ウッディ・スパイシー> の香り。山椒、ローズ、シダーのオリジナリティ。個人的な体験「ポルトガルはシントラ。霧が立ち込める森の中を歩いていた時に、ふと、幼少期に山椒の葉の上に見つけたアゲハチョウの卵を、蝶にまで育て上げた思い出がよみがえった。」がベースに。
<スパイシー・オリエンタル>は、サフラン、オークモス、アンバーなど。「夏の終わり、うだるような暑さは健在、じめっとした空気が肌にまとわりつく。そんな中、ほんの刹那、秋の到来をげる乾いた風が通り抜ける。」濃密であり、どこかノスタルジアを感じます。
クラウドファンデイングで <フルボトル1本プラン> を選択された方は、プロダクツのローンチより一足先に香りを経験することが出来てご満足なご様子でした。
ジャン=ミッシェル・デュリエ(Jean-Michel Duriez )氏がピエール ・エルメ氏とコラボレーションした書籍のご紹介も。
渡辺氏のクリエイションやディレクションについてのお話や、参加者それぞれの感想や、香水や香りに対する意見や思い、ディスカッションなどであっという間の3時間でした。