La causette parfumée vol.22
『La causette parfumée ラ コゼット パフュメ – 香りのおしゃべり会 』(通称ラコゼ)第22回が、2019年3月24日(日)に公益財団法人日仏会館(恵比寿)にて開催されました。
今回は、香りの専門誌『PARFUM』No.189 / 2019年春号の発売に合わせて、『PARFUM』編集長 であり香水評論家の平田 幸子様、そして編集メンバーの平野 佐和 様にお話をお聞きしました。開会の挨拶の後、恒例の参加者の自己紹介が行なわれました。
そして、平田 幸子 様のご挨拶です。
「本日は皆様にお会い出来てとても嬉しいです。というのは、このイベントの紹介文を書かせていただく時に『香りを愛する人は旅の仲間』と書いてしまったのですね。私の大好きな本の中のトールキンの『指輪物語』。『ロード オブ ザ リング』として映画にもなりましたが、原作は「旅の仲間」というタイトル なんです。普通童話というと宝探しですよね。何かを探しに、何かを求めていくというストーリーなんですけど、でも『指輪物語』のストーリーは指輪を捨てに行くのです。ということは、私たち、日常の生活で意外と色々なものが体の周りにくっついているんですね。でも実は、生きていくということは時間とともに色々なものが削がれて、自分自身が洗われてくる、どんなものが好きかということがわかってくるのだと思うのです。それが時間なのだと思う訳ですね。そういう意味で、何かを捨てるということはマイナスな考え方なのですが、でも削ぎ落とすということから考えればトールキンの『指輪物語』はとても意味があるのです。ですから何かをくっつけていく、でなくて自分自身の感性を研ぎ澄ませて、それこそいらないものを捨てていく。というところで、香りの中に何かが残る。ということは、目に見えない香りというのは自分自身の感性を表すものなので、当然のことながら、私たちは何が大事かというと、やはり自分自身の感性。余分な、くっついてきた色々な人の感性、色んな思惑を脱ぎ捨てていくことで自分の感性がより輝く。そのような事をいつも思っています。そして今日、ここで皆様とお会いして、あ、感性に向かう旅の仲間とまた会えたな、という感じがしてとても嬉しいです。」
このような素敵なお話を聞かせて頂き、これから紹介される香水に対して自分自身の感性で向き合おうと、皆様の瞳がキラキラしてきました。
また、45年以上続く香りの専門誌『PARFUM』の貴重なバックナンバーもお持ち下さいました。1978年夏号には、来日されたカール・ラガーフェルド氏の直筆サインが書かれています。
続いて、平野 佐和 様 のお話です。
「私は大学時代パリにホームステイしていた時期、毎日美術館に通い、パリに住んだことでデザインやアートに興味を持ちました。その体験がきっかけで就職したのはデザインコンサルティング会社の企画室です。香りをキーワードとした調査を担当した際、関連する人物を探して取材をする中で、平田編集長と出会い、香りの専門誌『PARFUM』を知り、その後、香水やアロマテラピー、デザインやアートなど色々な事を学びまして、様々な仕事の中で30年近く平田編集長と交流させていただいています。今日はよろしくお願い致します。」
続いてこの日の進行についてご説明くださいます。
「今日の香りの鑑賞の仕方についてご説明致します。今日はいくつかの香りをご紹介しますが、最初は香りをつけたムエットだけをお渡しします。1分くらい、お手元の真っ白な紙に自分が感じることを記録してください。もし言葉にできなければ、何か頭に浮かんだビジュアル、形や色でも良いので、今日の今の感じ方を受け止めてください。その後で、平田編集長から香りの解説があります。お一人お一人の感じ方は違うと思うので解説と比較しながらたのしんでください。それが貴重な今日の宝となると思いますので、どうぞよろしくお願い致します。」。
最初の香りは『ルバーブ ロイヤル / ロッケルベル』。こちらはルームフレグランスで、ムエットもボトル本体をイメージさせるフォルムです。4月9日の発売前に、香りを体験出来ました。
1分間、香りに集中して自分の感性に向き合います。
二つ目の香りは『クロエ ノマド オードトワレ / クロエ』です。こちらは4月3日に新発売となります。
三つ目は『ラグーナの庭 / エルメス』です。
2019年 春の新作の香りです。
ここで、香りの専門誌『PARFUM』誌面の様々な連載記事や特集についてお話をお聞きしました。身に纏う香るジュエリーとして、畑萬陶苑の香るペンダントの紹介ページもあります。
休憩の後、4番目の香りは『ジェントル フルイディティ シルバー オードパルファム / メゾン フランシス クルジャン』です。
5番目の香水は『ヴェルヴェットウッズ / ユーファースト』です。
『PARFUM』No.189 誌面でも大きく取り上げられています。
6番目の香水は『ソルティレージュ / ル ガリオン』です。「オリジナルの発売は1936年で、現代的にリメイクされてはいますが…これまでウッドのフロアを歩いていたのが絨毯に変わったような、そんな雰囲気のある香りではありませんか?」と平田 幸子 様。
そして最後の香りは『ムーンライト イン ヘブン / キリアン』です。
会の最後に、皆様がお一人ずつこの日一番気に入った香水を発表される時も、様々な意見が聞かれました。香りと、自分自身の感性に集中して向き合う、贅沢な時間となったことがわかります。
この日ご参加の皆様には『PARFUM』No.189 / 2019年春号と、『マデリン ローズ / ロッケルベル』(=4月9日発売)、『アモ フェラガモ フラーワーフル / サルヴァトーレ フェラガモ』、『フィグ ポードレ / ユーファースト』のサンプルをプレゼントして頂きました。
平田 幸子様、平野 佐和 様、貴重なお話を有り難うございました。
香りの専門誌『PARFUM』の次号は、No.190 / 2019年夏号です。6月20日の発売に合わせて、6月23日(日)14:00 – 16:00 開催の 『香りのおしゃべり会 第25回』に平田 幸子様、平野 佐和 様をお迎え致します。 どうぞたのしみにお待ちください。
香りの専門誌『PARFUM』公式サイト
parfum-specialist.com
『ルバーブ ロイヤル / ロッケルベル』 について
ロッケルベル
http://www.daido-corp.co.jp/product/detail27.html
『クロエ ノマド / クロエ』について
L’ATELIER DES PARFUMS
https://www.latelierdesparfums.jp/chloe-nomade-edp-spray-50ml
『ラグーナの庭 / エルメス』について
エルメス
http://www.maisonhermes.jp/feature/888840/
香るペンダント
畑萬陶苑
http://hataman.jp/
『ジェントル フルイディティ シルバー オードパルファム / メゾン フランシス クルジャン』について
メゾン フランシス クルジャン
https://www.latelierdesparfums.jp/gentle-fluidity-silver-edp-spray-70m
『ヴェルヴェットウッズ / ユーファースト』について
B.R.ONLINE
https://www.bronline.jp/mall/youfirst/item/?detail=41938
『ソルティレージュ / ル ガリオン』について
ル ガリオン
https://www.kawabe.co.jp/fragrance/le_galion.html
『ムーンライト イン ヘブン / キリアン』について
meeco / 三越伊勢丹の化粧品ECサイト
https://meeco.mistore.jp/meeco/product/7780900000000000000000994084.html
『アモ フェラガモ フラーワーフル / サルヴァトーレ フェラガモ』について
サルヴァトーレ フェラガモ
https://www.kawabe.co.jp/fragrance/ferragamo/Amo_Ferragamo_flowerful.html