La causette parfumée vol.10
『La causette parfuméeラ コゼット パフュメ – 香りのおしゃべり会 』(通称ラコゼ)第10回が2018年2月25日(日)に開催されました。
今年から『La causette parfuméeラ コゼット パフュメ – 香りのおしゃべり会』は、毎回ゲストをお迎えして香水や、香りと文化にまつわるお話を聴きながら、テーマに沿った香水を試香します。その中から運命の香水を探すのです。今回のゲストは、東京大学在学中から雑誌ライターの仕事を始められ、数々のご著書を発表されながら、新聞、雑誌、ウェブメディア、ブランドのオフィシャルサイトなどに、旅行記事、腕時計論、男性論、香水論、最新モード論など、取材を重ね、時代に密着した記事を書き続けられている、服飾史家 / エッセイストの中野 香織(なかの かおり)様です。
西洋ファッション文化史の視点から香水の歴史を概観しながら、時代が香水に求める役割を述べられます。
「ファッションの構成要素は服だけでは無い。香水をファッションを構成する大事な一要素と考えている。」という前提の元に、古代~中世~近世~近代のファッションの歴史を辿る旅が始まります。
「同じ服を着ていても、人によって全く印象が違うことの一番大きな理由」についての解説には、ほとんどの方が深く頷いておられました。これは「同じ香水をつけていても、人によって全く印象が違う」ことと共通するポイントでしょう。
前回から、男性の方もご参加くださっています。男性の近代スーツスタイルが確立した1800年代後半と、それ以前、そして性差が乗り越えられる現代の事情はたいへん興味深いところです。
ティーブレイクを挟んで、さらに講義は続きます。
今回はティーはイギリスへの敬意を込めて、アーマッド ティーの紅茶を。スイーツは紅茶によく合うシンプルなジェノワーズにレモンアイシングがけのシンプルなケーキ。
ご参加の肩から、塩漬けされた山帰来(別名サルトリイバラ)の葉の香りに包まれた珍しい麩饅頭、大口屋さんの「餡麩三喜羅(あんぷさんきら)」も差し入れていただきました。
香水と時代背景、香水とファッション、香水とジェンダー、香水とブランドイメージの関係性について教えて頂いた講義の後、皆さまは新しい視点での香水の選び方を見つけられた様です。この日ご紹介した香水の中で意外なものが、この日はとても人気となりました。
3月1日から大阪の阪急梅田店で展開するキャロンの香水の中では、「レディ キャロンが好き」という声が聞かれました。フランスの香水会社が英語名の香水を発売する意味について理解が深まったからでしょうか。
また、歴史を通して、環境の香りが人に与えるダメージや、逆に心身を健康にすることなどを聞いて、ルームフレグランスやお部屋のアロマにも興味が。春の新作ルームフレグランスの中ではアンティカ ファルマシスタのダフネフラワーが「この香りの香水は無いのですか?」という質問が出るほど、好まれたようです。
中野 香織 先生、素晴らしいご講演を有り難うございました。
中野 香織 様 オフィシャルサイト
http://www.kaori-nakano.com/
キャロン 公式サイト(日本)
http://www.forte-tyo.co.jp/brands/caron/story.html
アンティカ ファルマシスタ 公式サイト(日本)
http://www.anticafarmacista.jp/