北澤美術館所蔵 ルネ・ラリックの香水瓶 – アール・デコ、香りと装いの美 –
渋谷区立松濤美術館にて、『北澤美術館所蔵 ルネ・ラリックの香水瓶 – アール・デコ、香りと装いの美 – 』が開催されています。近代香水の曙ともいうべきこの時代、合成香料の開発、普及に伴って生産量が増えた香水。香りをより多くの女性に印象付けるのに欠かせないのは美しい香水瓶のデザインでした。ジュエリーデザイナーとしてそのキャリアをスタートさせたルネ・ラリックがそのセンスと技術を生かしてエポックメイキングなデザインの香水瓶生み出したのです。下の画像は『香水瓶《シダ》あるいは《女性の胸像》1912年』です。
今回の展示作品は、長野県諏訪市にある公益財団法人 北澤美術館所蔵のルネ・ラリックの作品、デザイン画や 1920年代当時の商品カタログなどと共に、神戸ファッション美術館のドレス、ジョルジュ・バルビエのファッションプレート、ジャック=アンリ・ラルティーグのファッションフォトなども見どころです。
エントランスでは高砂香料工業株式会社による「マリー・アントワネットの香り」「ジョゼフィーヌの香り」「シダの香り」を試香することが出来ます。マリー・アントワネットの香りはローズを感じるグリーン感のあるフローラルノート。ジョゼフィーヌの香りは豪華な花束のような複雑なフローラルノート。シダの香りはクラシックなシプレノートです。初日のお客様は「マリー・アントワネットの香り」が好き、とおっしゃっている方が多くみられました。
何度も見ている香水瓶も、その度に心に響く作品や解説が違います。美しく、贅沢な作品の数々に心が洗われると同時に、時代の波に乗って斬新なデザインを生み出し続けたルネ・ラリックの呼吸を感じる事が出来て、エネルギーに満たされるような展覧会です。ぜひご観覧をお薦めします。2018年1月28日(日)まで。
北澤美術館所蔵 ルネ・ラリックの香水瓶 – アール・デコ、香りと装いの美 – 公式サイト